2025年に観た映画(23) 「マリリン・モンロー 私の愛しかた」

マリリン・モンローの生涯を関係者の証言と共に淡々と追った本作。今年で生誕99年だそうです。
監督のイアン・エアーズは長年ドキュメンタリー作品を手掛けていた方で、トニー・カーティスとの仕事が縁でモンローのドキュメンタリー制作に着手。12年ものリサーチ期間を経て、本作を世に送り出しています。
彼女の誕生から死に至るまでを時系列に紹介してくれていて、ナターシャ・ライテス、トニー・カーティスといった直接彼女と関わっていた人達の証言映像には説得力があります。勿論、ここで語られる彼女の生涯は、あくまでイアン・エアーズ監督の“ノーマ・ジーン/マリリン・モンロー”評でしかありません。監督は、モンローの死を他殺と断定して本作を終わらせてもいます。享年36歳。



マリリン・モンローの生涯について語られた代表的な本のタイトルと著者についてChatGPTに問い合わせたところ、次の5冊を紹介してくれました。
1. **『マリリン・モンロー 最後の真実』(原題:Marilyn Monroe: The Biography)
著者:ドナルド・スポトー(Donald Spoto)
出版年:1993年
特徴:
非常に詳細な研究と取材に基づいた信頼性の高い伝記。女優としてのキャリアだけでなく、精神的な苦悩や人間関係、死の謎まで幅広く扱われています。
2. **『マリリン・モンローの真実』(原題:Goddess: The Secret Lives of Marilyn Monroe)
著者:アンソニー・サマーズ(Anthony Summers)
出版年:1985年
特徴:
ジャーナリスティックなアプローチで、FBI文書や数百人へのインタビューをもとに、ケネディ兄弟との関係や死に関する陰謀説にも踏み込んだ作品。非常に話題になったが、一部に批判も。
3. **『マリリン:マリリン・モンローという神話』(原題:Marilyn)
著者:ノーマン・メイラー(Norman Mailer)
出版年:1973年
特徴:
文豪ノーマン・メイラーが手がけた、写真とエッセイで構成された芸術的な伝記。創作的な要素が強く、「モンロー=ケネディ暗殺に関与した説」など、物議を醸す内容も多い。
4. **『Fragments: Poems, Intimate Notes, Letters』
著者:マリリン・モンロー本人(編集:スタンリー・ビュークラー他)
出版年:2010年
特徴:
マリリン自身の詩、メモ、手紙など未公開の個人文書をまとめた一冊。彼女の内面や知性、孤独がよく伝わる貴重な資料集。
5. **『マイ・ストーリー(My Story)』
著者:マリリン・モンロー(協力:ベン・ヘクト)
出版年:初版1974年(執筆は1950年代)
特徴:
モンロー自身が語った回想録。彼女の子供時代、スターになるまでの道のりが描かれているが、未完成で終わっており、編集の手が入っている。
更には、
「もし、どの本を読むか迷っているなら、一般読者には ドナルド・スポトーの『Marilyn Monroe: The Biography』 をおすすめします。最もバランスのとれた、事実重視の評伝です。」
と、至れり尽くせり。
「すべての電子書籍、電子化されていない本を購入し、どの本に何が書かれているかを見つけ出し、矛盾を確認、比較して結論を出すことができた」
イアン・エアーズ監督はそう語っています。このドキュメンタリー作品が上記の評伝本に比べてどれだけ“真実”に迫る事が出来ているのか。マリリン・モンローを知る上での入門編的作品なのか、はたまた決定版なのか、そこのところはよく判らない。
昔から金髪美女、セックスシンボルとしてのマリリン・モンローよりも、Gパンにラフな格好をした彼女のショットに痺れた私ですが(「荒馬と女」のマリリンには神々しさすら感じられた)、生涯を通じた美しさの変遷を見ることが出来た気がしました。いつか彼女の主な出演作品を時系列で鑑賞してみたくもなりました。
№23
日付:2025/5/31
タイトル:マリリン・モンロー 私の愛しかた | DREAM GIRL: THE MAKING OF MARILYN MONROE
監督・脚本:Ian Ayres
劇場名:シネプレックス平塚 screen5
パンフレット:あり(¥1,000)
評価:5




<CONTENTS>
・イントロダクション
・年表
・主な出演作品解説
・インタビュー イアン・エアーズ&エリック・エレナ(プロデューサー)
・レビュー 月永理絵(ライター、編集者)
・レビュー 渡辺祥子(映画評論家)
・レビュー 山内マリコ(小説家)
